優れたエンジニアを影で支えるGunosyの情報管理チーム。一般的には“情報システム部”と呼ばれ、どちらかというと守りのイメージが強い部署でもあります。しかし、Gunosyの情報管理チームはちょっと違います。互いにリスペクトを持ちつつリモートワーク下でチーム内連携を強化し、ビジョンを掲げて攻めの部門へと変貌を遂げつつあるのです。

今回は情報管理チームで活躍するお二人と、DX推進を主導する会長室付の執行役員にマイクを向けて、Gunosyの情報管理チームの「いま」と「これから」について語っていただきました。

澁川さん(右)会長室 執行役員

エンジニアとしてキャリアをスタートさせたのち、さまざまな企業でコーポレート部門の立ち上げやIPO、M&A、DX推進などに携わる。Gunosyには2022年4月よりジョイン。

丸井さん(中)コーポレート本部 組織運営部 情報管理

情報管理部にて2016年9月より勤務。従業員のパソコンやデバイス問い合わせなどヘルプデスクとして活躍。産休育休を経て2022年5月から正社員に。

安間さん(左)コーポレート本部 組織運営部 情報管理 マネージャー

大卒後、外資系ITサービス企業にて情シス、クラウド企画立ち上げ、サービスのローカライズなど幅広い業務を経験。その後スタートアップを経て2022年2月よりGunosyへ。

情報管理チームが進化するチャンス

−情報管理チームの組織構成を教えていただけますか?

澁川:組織図では安間さんと丸井さんの2人体制であり、私は会長室付けになります。ただ過去の経歴や全社横断でのDX推進というミッション上、情報管理チームのマネジメントに携わる機会が多いですね。

丸井:実はこの3人の中では私が最古参で、7年ほど前にご縁があって入社してからずっと社内のヘルプデスクとして働いてきました。産休育休を経て、現在の体制ができあがった昨年の春から正社員になりました。

安間:私は外資系ITサービス企業で情シスやクラウド企画、営業支援などを経験。その後、スタートアップでの一人情シスを経て1年前にGunosyに入社しました。規模が大きすぎる組織と小さすぎる組織の両方を歩いてきました。

−この体制になって1年弱といったところなんですね

丸井:それまでの情報管理チームは人材も流動的だったこともあり、チームビルディングやコミュニケーションに課題感を感じておりました。初めて澁川さんにお会いしたタイミングではマネージャー不在で、頼れる人が欲しいというのが本音でした。

澁川:私は入社前に現場の方々からも本当にこう言う人間が入社して現場の指揮を執ることに懸念点などがないか適切にジャッジいただきたくて、丸井さんと当時のメンバーに面談の場をもらったんです。入社後のディスコミュニケーションは双方にとっても会社にとっても避けたいことなので。

丸井:あの面談はよく覚えています。すごい経験の持ち主だな、と思ったんですよね。お話を聞いていくにつれイノベーションというか、こういう刺激をくれる人が上に立ってくれると会社にとってプラスだし、私個人にも新しいことにチャレンジできるチャンスだ、と。

−安間さんが入社されたのも心強かったですね

丸井:私、安間さんの面談に入らせてもらって、終了後に安間さんの元で働きたいですって言いました(笑)。どういうチームにしたいですか?という質問に、誰が抜けても対応できる体制を作るためにコミュニケーションが密な組織にしたい、と答えてくれて。まさに当時抱えていた課題感と合致したんです。

安間:前職、前々職でコミュニケーションの重要性は身をもって理解していましたからね。外資系では規模の大きさもあり意思疎通が上手くできない歯がゆさが。スタートアップでは経営陣を説得することや承認を得ることに時間をかけたり、予算も少なく投資の優先順位を上げる交渉に骨が折れました。

−安間さんは本当にさまざまな経験を積まれてますよね

安間:外資ではコーポレートからサービス企画、ローカライズに伴うフロント支援まで。その後のスタートアップでも情シスと総務をやりつつ人事、内部監査も兼任していました。ただ、さすがに限界を感じましたね。もっとチームの力を借りて、かつ自分の経験も周囲に還元したい。また周りからも吸収したかった。そういう観点でGunosyを選びました。

丸井:イノベーションを起こす立役者として素晴らしい経験をお持ちの澁川さん。コミュニケーションの重要性を認識され、かつ幅広いスキルをお持ちの安間さん。この二人が加わったことで、Gunosyの情報管理チームは大きな進化のチャンスを得ることができたんです。

守るだけでなく、攻めの情報管理チームに

−GunosyのようなTech系企業における情報管理チームの役割は?

安間:基本的には他社の情報システム部と変わりありません。従業員からのお問い合わせ対応や日々使っているパソコンの準備・調整。社内で使うツール選定に入退社時のアカウント管理がデイリーでのメイン業務ですね。

丸井:パソコンは8割がMacで残りがWindowsです。基本的には、Mac・Windowsともに一律のスペックのものを支給しております。一方でエンジニアのみなさんはマシンへのこだわりもあるため、キーボードの選択含めてMacを4種類のスペックから選んでいただいております。

−管理のうえでの課題感としてはどういったものがありますか?

澁川:一般的な情報システム部の課題でも挙がることですが、多くのシステムやツールが個別最適されていて一部属人化していることもありますし、会社としてのツールへの投資コストが増大するケースも多くあります。目的は同じでも部署ごとに別々のツールを使っており、一つにまとめることができていない場合もあります。

丸井:そういったケースでは担当者の退職時に情報管理チームが管理者権限を持つことが多いので、さまざまなツールを一元管理できるメリットはある一方、管理範囲が広すぎる状態になってしまうことがあります。これらは今後それぞれのツールのセキュリティや現在使っているプランが正しいかどうかの選定など、精査しまとめあげていく予定です。

−エンジニアが社内に多くてもこの手の問題は起きるんですね

澁川:エンジニアと情報管理チームは役割がずいぶん違うんですよ。エンジニアはものづくりをしますよね。情報管理チームは会社全体のシステムを支える役割で基本的にはモノづくりはしないと思います。そこが決定的に違う。エンジニアは社会課題を解決するためやイノベーションを生み出すモノづくりをするためにこれが必要、という取捨選択です。一方情報管理チームの場合は情報セキュリティへのリスクを考慮して何のツールを入れるか、投資対効果はどうなのか、社内の利用者にとって最適かつ業務の生産性は向上するのか、組織成長に伴ってリプレイスを検討したりと常に試行錯誤が必要です。

安間:資産管理も必要ですし、耐用年数なども重要なポイントですよね。

澁川:いろんなツールが毎年出てきますよね。それを定期的に入れ替えるべきなのか、ひとつに絞って使い続けるべきか。会社の事業成長や組織がどう変容していくのかでシステムも変わっていくので、先々まで考えないといけません。

−経営観点に近いですね

澁川:なぜそうなるかというと、情報社会だからです。これだけ情報が世の中にあふれていて便利なものがたくさんある。それをどう使っていくのか戦略的に考えて組織成長につなげていく。いままでのように安定稼働だけではなく、そういった攻めの視点も磨いていくことで生産性高く機能しているチームを作っていきたいと思っています。

−Gunosyの情報管理チームが目指しているところですね

澁川:Gunosyの情報管理チームはテクノロジーを有効活用して個々の能力が最大限活かされ、かつ強い結束力で結ばれたチームにしていきたいと思っているんですよね。他の会社からGunosyの情報管理チームすごいよね、と言われるレベルを目指す。で、ノウハウをいろんな人たちに共有したり、あるいはパッケージにして販売するとか。全国的に労働者不足は年々深刻化している社会課題の1つですし、我々のような最小チームでも社会のハブとなって少しでも困っている人達の役にたてれば良いなと。

−そのためにもDX推進を成功させる必要がありますね

澁川:私はあまりDXという言葉は使わないで、ビジネストランスフォーメーションという言い方をしています。DXという道具を使ってビジネスをどう変革するのか。拡張するのか、強固にするのか。あるいはDXを使って新しい産業を生んだり既存産業を作り変える。そのための手段としてDXがあり、そこに本質的な価値があると思っているんです。

役員陣から現場までITリテラシーが高い環境

−情報管理チームとしてGunosyはやりやすい環境といえますか?

安間:個人的な所感になってしまいますが、間違いなくやりやすいですね。ITに対する関心というか、モチベーションが全然違うように感じます。コーポレート本部のマネージャーはまだまだ未熟だと言ってましたが、役員陣も現場社員も非常に理解が深い。

丸井:そのあたりの理解度は以前から変わらないですね。どの事業部、どの部門も情報管理チームだけでなくコーポレート全般に対して非常に協力的で、やりやすいと思います。

安間:新しいことや改善に対して、アレルギーというか抵抗感がない。合理的な理由で納得感を持ってもらえればみなさん前向きに進めてくれます。あとセキュリティへの意識も高いので、そこも業務の進めやすさを後押ししてくれていると感じます。

丸井:この環境に澁川さんが加わることで、よりよくなると思うんですよ。以前は忙しくて手がまわらないことだらけ。例えばツールのアカウント管理って自動化したいよね、みたいな話はあっても結局実現までは至らなかったんです。それを執行役員という立場の方から会社側にアピールして、リソースを注いでいこうという体制に変わったので。

−従来の“情シス”の概念から脱却した新しいチームに生まれかわれそうですね

澁川:そのために大切なのは“スキル”じゃなくて“人財”です。スキルは経験すれば一定磨かれていきます。多くの経験を積むことで成長もできます。だけど個性や人の本質的な部分はそうそう変わるものじゃない。人間の感性ってすごく特異なもので、ひとそれぞれが生きてきた道筋の中で磨かれていくものですから。

−いわゆる個性のようなものですね

澁川:人間力が欠けると組織全体がおかしくなるんです。個人商店の集まりであったり、数字のみを追いかける組織になったりと。個の力ももちろん大切なのですが、それをチーム力として醸成していく文化や仕組みづくりに取り組まないといけないと思っています。よくDXというと人がいらなくなるという話題になりますよね。そうではなく人が大事なんです。

−業務効率化で仕事がなくなるわけじゃないと

澁川:業務を効率化して仕事の中から作業部分を完全になくします。それで本来人間がやるべきことだけに集中すれば個の力も高まりますし、それらの個が集団になりチームワークが醸成されれば組織全体の力が上がります。そこから既存のものを安定的に稼働させる力とイノベーションが両軸で走ることで新しい産業が生まれます。そこには人の力が必要になる。そういうサイクルをつくっていきたいですね、Gunosyでは。

−安間さん、今後やっていきたいことなどは

安間:入社1年経って現状を把握できたので、ここからどう改善していくかということは常に考えています。これからの社会は人がますます流動的になるし、私たちのチームも人が増えたり減ったりすることもあるでしょう。そういう入れ替わりに堪えられる、入れ替わっても同じクオリティのサービスを従業員に提供できる強い組織を作りたいですね。

−丸井さんはどうですか?以前と比べてよりよい環境になっていますが

丸井:私の中で軸となる強い武器を手に入れたいですね。社内ネットワークの機器入れ替えを来期計画しているのでそこに参画したり、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の審査があるので安間さん、澁川さんが実施していることを間近に見ながらセキュリティにチャレンジするとか。自分の軸となるものを早く見つけて組織に還元したいです。

−念願だったチームワークもますます磨いていけますよね

丸井:チームワークはものすごく大事です。一人で判断すると大事故が起きると思っていて。システムの管理者は常に誰かに見られている状態が必要なんですよね。いまチームで取り組める体制ができていて非常に手応えを感じています。おふたりに相談するとすごくレスが早いし、客観的な意見もくださるので心強いし、日々勉強になります。

−みなさん、ありがとうございました!

投稿者 gunosiru

株式会社Gunosyの人事部、広報、役員秘書、ライターから編成されたGUNOSIRU制作チームです。