こんにちは、広報の鈴木です。
今回は2023年1月12日、明治大学理工学部情報科学科で行なわれた「情報システム論」講義にVPoE加藤さんとGTLの飯塚さん、大竹さんがゲスト登壇された模様をレポートします。
(画像左から)大竹さん、加藤さん、飯塚さん
大学3年生を対象にIT業界の企業が挑戦している分野や取り組みを知ることで、在学中に何を学ぶか、また入社後どう働くかを考える材料にしてもらうことが目的の当講座。Gunosyの登壇はこれで5年目となります。
50名を超える受講生がみんな熱心に講義内容に耳を傾けつつ、気になるスライドはスマホで撮影されていました。講義終了後、講師役の大竹さんに直接コミュニケーションを取りに来る学生もいるなど、積極さもうかがえる1時間半でした。
データとアルゴリズムを重視した企業
まず講義の冒頭では加藤さんが大まかにGunosyの概要を話します。ミッション・バリューからプロダクトやサービス、さらにデータとアルゴリズムを重視した企業であることを説明。特にGunosyの大きな特徴であるGTLについてはその目的や組織の役割などに踏み込んで紹介しました。
続いてマイクを飯塚さんへ。飯塚さんは「グノシーにおける推薦システムの変遷」をテーマに創業期から拡大期、マス化を経て現在に至るまでのレコメンドについての考え方とシステムの変化をお話ししました。
特にマス化の時点で一度パーソナライズをやめるという、グノシー史上でも指折りの大きな決断があったことは学生にも興味深く受け取られた様子でした。その後、ふたたびパーソナライズモデルを導入した変遷を受けて、先生からも「学生にとって非常に有益な経験談である」と補足いただけました。
自動配信システムの裏側と新しい技術への挑戦
さらに大竹さんの講義では「記事配信の仕組みと新しい技術への挑戦」について時間を割きました。前半では、グノシーにおけるニュース記事の自動配信の仕組みの全体像と、扇情的な記事(過度に性的な記事や個人を誹謗中傷するような記事)の自動判定など主要な構成要素について説明します。
さらに、ニュース記事の自動配信の根幹である記事推薦システムについて、ユーザークラスタに基づく推薦から深層学習モデルの導入まで、社内の歴史も含めた具体的な仕組みをお話していきました。
また新しい技術への挑戦として自動要約技術への取り組みを紹介。Transfomerと呼ばれるニューラルネットワークのアーキテクチャの広まりと、それを利用したニュース記事の自動要約システム開発への取り組みを、デモも交えながら紹介しました。
ビジネスとサイエンスの両立
最後にふたたび飯塚さんから「Gunosyにおける研究開発と共同研究事例」についての紹介が。利益を追求しながら長期的な重要課題の研究を行なうことの必要性、また難しいテーマへもアプローチするカルチャー醸成の大切さについて説きます。
共同研究の事例ではKDDIと企業間を跨いだ実験結果について紹介。さらにその他さまざまな研究開発事例を現在進行中のものも含めて紹介しました。
講義の最後に先生から「技術系ベンチャーはたくさんあれど長期的な技術投資を続けられない企業も多く、Gunosyのような状態をキープするのは理想的である」と補足をいただきました。
以上、明治大学での講義ゲスト登壇レポートでした。Gunosyではこれからもさまざまな大学に寄附講座を実施するなど、産学の垣根を超えた取り組みや支援活動を続けていきます。